なぎさ絵画造形教室

なぎさ絵画造形教室のお知らせや作品紹介

Vol.7「学び時を見極める」(REST4月号掲載)

※足立区佐野地域学習センター情報誌にてぬり絵コラムを掲載しております。芸術分野に関することだけではなく、生活や教育など様々な分野の事柄を題材に書いております。

 

私生活で一児の母である私は、今までの人生の中で子どもが生まれてから4歳くらいになるまでの子育て時期が一番つらい時期でした。でも、同時に、人間として成長できた時期でもあります。今、その時期にいる方、また、仕事や家事、子育てでお悩みの方、そういった方へちょっとしたヒントになればと思い執筆しております。もし、記事にご共感頂き、おすすめしたい方がいましたら是非シェアして頂ければと思います。

 

Vol.7 学び時を見極める 

前回の記事で技術や能力は「教わるというよりは自ら学んでみにつけていくもの」と書きました。例えば、絵画教室、塾、スイミングなどの習い事は技術や能力を教える場所ではありますが、本人に「学びたい」という気持ちがないと技術や能力はなかなか身に付きません。では苦手意識を持っている子どもを教える場合どうするか、まず「学びたい」と思ってもらうことが必要なので、まずは、描くことが楽しいとか、描けるようになって嬉しいとか、きっかけ作りに時間をかけます。そして子どもが「こんな風に描きたい」と思った時が学び時です。絵画教室ではその日の絵の題材のお話をして、題材に沿った絵を自由に描くスタイルです。ただ、だいたい3歳児くらいだと題材の話は理解しても、絵は自由奔放にグルグルと丸を描いたり絵具で手形をしたものになり、出来上がった絵はたいてい何が描いてあるかわかりません。体験レッスンの保護者の方には「これでいいんですか?」と聞かれることもありますが、自信を持って「これでいいんです」と答えます。まだ形を描きたいと思ってない子どもに、今日はりんごを描かないといけない、りんごはこうやって描くんだよと教えたら、絵は言われたものを先生と同じように描かなくちゃいけないもの、苦痛なものと捉えてしまいます。まずは、絵は自由に描いていいもの、そして楽しいものだと思ってもらうことが大事なのです。するとある時、自分から形を描き始める時が来ます。その時にはその子の手助けとなる声掛けをします。どんな事でも、その子の学び時というものがあるので、焦らずに、それを見極め適切に向き合うことが大切だと思います。

 


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