「桜」の記事の続きになりますが、切り花用の八重桜の枝を生けました。
その際に思い出したのが、百人一首の中の唄です。
いにしえの
奈良の都の
八重桜
けふ九重に
にほひぬるかな
中学2年生くらいの授業で、百人一首のなかで、どれか好きな唄を3つ暗記しなければならないというのがあって(我が母校、谷塚中の国語の授業です今でもは百人一首は授業でやるのでしょうか?)
その唯一覚えた3つのうちの1つです。
その頃は全然、現代語訳とかも知らないで、おそらく覚えやすい3つを選んだだけでした。でも訳も知らなくても不思議なことに未だに覚えているのです。唄に秘めたる言葉の力でしょうか。
現代語訳を後になって調べたところ
いにしえの昔の、奈良の都の八重桜が、今日は九重の宮中で、ひときわ美しく咲き誇っております。
とのことでした。
この唄が詠まれた頃は都は京都にあり、その頃は京都では八重桜は珍しい物で、奈良から献上品として八重桜が届けられ、その際に伊勢大輔(いせのたいふ)が詠んだらしいです。この唄が詠まれた11世紀前半でも、奈良に都があった頃を「いにしえの→古き遠き時代」と詠んでいて、それから約1000年たった現代でもこの唄を思い浮かべ桜を鑑賞できることが、すごく尊く感じます。
実はこの唄、私の好きな漫画「ちはやふる」でも出てきました。
アニメ化も映画化もされた漫画で、好きな方も多いかもしれません。
高校生の競技かるたのお話なのですが、たぶん小学生から大人まで楽しめる漫画かと思います。
日々、不安な報道がながれ、漫画どこの話ではなくなってしまうかもしれません。
そして今現在そういう状況にある方もいます。ただ、現時点では漫画も読める、テレビも見れる状況の人達も、私も含めたくさんいます。感染の拡大を防ぎ、できるだけのことはすべきだと思います。でも今、「不安に考えすぎること」では、誰も助けられないし、何も変わらないと思うんです。特に子供を持つ方は子供にもその不安な気持ちが伝わってしまいます。ささいなことでも楽しめることがあれば、楽しんで、今を生きていければいいと思っています。状況が変わった時は、またその時考えて行動していけばいいと思っています。なので、このような状況ですが、漫画や本などの紹介もしていこうと思っております。